セミナー概要

現在、クラウド、モバイル、ビッグデータとアナリティクス、ソーシャル技術など、IT分野では大きな変化が起きている。個々の技術の進化だけでなく、モノとモノ、モノと人、人と人、人と企業、さらには異業種企業間などがつながり、数々のイノベーションが生まれている。すでにその一部は、我々の日常生活や会社の仕事の現場で使われ始めている。しかし、どのようなイノベーションがあり、我々や世の中にどう役立っているのか、これから何が生まれるのか、それによってどのような世界になっていくのか、などを知る人は少ないのではないだろうか。今回のセミナーでは、豊かな発想でイノベーションを世に生み出している開発者の方々が登壇し、この疑問を解く1つの糸口を提供する。講演者には、最新動向、具体的な取り組み、要素技術などを解説、開発現場で起きている話とともに、その開発を支える情熱は何かなど、開発の楽しさや新しいイノベーションを生み出す醍醐味なども語っていただく。自分の発想や開発でイノベーションを生み出す楽しみを、ぜひ共感していただきたい。

コーディネータ:杉田 由美子(株式会社日立製作所 研究開発グループ OSS Technology Laboratory エバンジェリスト 兼 情報通信イノベーションセンタ 研究主幹)

【プロフィール】2000年にLinux強化のオープン・プロジェクトに参加したのを機にLinux研究開発に従事。研究所内にLinux専門部署を立ち上げ、機能開発およびコミュニティ活動を推進。2010年~2013年にはThe Linux Foundationのテクニカルコンサルタントも兼任。2013年度からはクラウド関係などのOSS活動も推進。「詳解Linuxカーネル」第2版/第3版(オライリー出版)の訳者。

プログラム

14:00~14:10 オープニング

セミナーの概要と講演スケジュールの紹介
杉田 由美子(株式会社日立製作所 研究開発グループ OSS Technology Laboratory エバンジェリスト 兼 情報通信イノベーションセンタ 研究主幹)

14:10~14:20

未踏事業概要
【講演概要】ITを駆使して産業・社会のイノベーションを創出できる独創的なアイディアと技術を有し、これらを実現し活用していく能力を備えた優れた個人の発掘・育成することを目的とした「未踏事業(未踏IT人材発掘・育成事業)」の概要説明と、2016年度公募のご案内をさせていただきます。未踏事業で採択された未踏クリエータ2名が登壇し、彼らの成果・取組み、未踏事業の魅力等を説明します。

講師:神島 万喜也(独立行政法人情報処理推進機構 IT人材育成本部イノベーション人材センター 調査役)
神島 万喜也様【プロフィール】1979年岡山大学工学部合成化学科卒。同年4月某電機会社に入社、プラント・工場等の生産管理システムのシステムエンジニアリング、営業技術等の業務に従事。2000年4月情報処理振興事業協会(IPA:現(独)情報処理推進機構)に出向。2002年IPAに移籍、現在に至る。

14:25~15:00 セッション1

映像と物質~大学研究と産学連携を織り交ぜて~
【講演概要】筑波大デジタルネイチャー研究室および、Pixie Dust Technologiesの開発する装置や、最新の研究事例、メディアアートを含む応用事例について解説する。また、産学連携の立場から研究をどうやって市場導入するか、最近のデザイン領域にいたるまで研究者・アーティスト・経営者の立場から解説する。

講師:落合 陽一(筑波大学助教 デジタルネイチャー研究室主宰/Pixie Dust Technologies CEO メディアアーティスト)
落合 陽一様 【プロフィール】メディアアーティスト、筑波大学助教。落合陽一研究室主宰。巷では現代の魔法使いと呼ばれている。筑波大でメディア芸術を学んだ後、東京大学を短縮修了(飛び級)して博士号を取得。2015年5月より筑波大学助教、落合陽一研究室主宰している。経産省より未踏スーパークリエータ、総務省の変な人プロジェクト異能vationに選ばれた。

15:05~15:40 セッション2

家族をつなぐコミュニケーションロボット『BOCCO』と、ロボット型UIの未来
【講演概要】BOCCOは2015年7月に発売された「家族をつなぐコミュニケーションロボット」です。音声メッセージや、見守りセンサ情報をスマートフォンとやりとりが可能です。BOCCOはLinuxOSを搭載しており、本体内のアプリを更新できるほか、API経由で様々なWebサービスと連携する機能があります。これにより、スマートハウスやIoTデバイスへのアクセスの窓口としても、BOCCOを利用可能な設計となっています。ロボットが家庭空間の新しいインタフェースとなる未来についてご紹介します。

講師:青木 俊介(ユカイ工学 株式会社 代表 CEO)
青木 俊介様【プロフィール】2001年東京大学在学中に、チームラボ株式会社を設立、CTOに就任。その後、ピクシブ株式会社のCTOを務めたのち、ロボティクスベンチャー「ユカイ工学」を設立。ソーシャルロボット「ココナッチ」、脳波で動く猫耳「Necomimi」、フィジカルコンピューティングキット「konashi」などIoTデバイスの製品化を多く手がける。2015年7月より、家族をつなぐコミュニケーションロボット「BOCCO」を発売、2015年度グッドデザイン賞を受賞した。

15:45~15:55 情報処理学会の紹介

15:55~16:10 休憩

16:10~16:55 セッション3

Life at Microsoft: グローバルな製品開発(と未踏プロジェクト)
【講演概要】Microsoftにおける日本拠点の開発チームにおいて、ここ数年開発に携わってきた製品およびその技術、そして開発のプロセスの一部を、デモを中心にご紹介させていただきます。また、グローバルな開発チームで働く苦労やその楽しさ、未踏での経験がどのように生きているかも簡単にご紹介させて頂ければと思います。

講師:鵜飼 佑(マイクロソフトディベロップメント株式会社 Office開発統括部 プログラムマネージャ)
鵜飼 佑様【プロフィール】Microsoftにおいて、Office LensやDocs.comといったOfficeの新製品の製品開発に従事。東京大学大学院在籍時には水中ロボットを使った水泳支援システムを開発し、未踏スーパークリエータ認定。プログラミング教育にも強い関心があり、様々な形でボランティア活動に従事している。

17:00~17:45 セッション4

ニコニコ動画成長の軌跡とその裏側
【講演概要】ニコニコ動画がサービスを開始して9年が経過しました。多くのユーザに支えられ、サービスは規模と多様性を増してきましたが、その裏側ではシステム上の様々な課題にぶち当たり、その都度試行錯誤と方針転換を繰り返してきました。立ち上げ当初の設計思想がそのまま有効に機能しているものもあれば、ついこの間までは最善だったはずの設計が問題となってしまうケースもあります。具体例を交え、サービスの規模とともに変質していく課題をどのように捉え、対処してきたかをご紹介します。

講師:松林 一毅(株式会社ドワンゴ プラットフォーム事業本部 サービス基盤開発部長)
松林 一毅様【プロフィール】2010年3月、ドワンゴ中途入社。ニコニコアプリのサービス立ち上げに携わり、その後ニコニコ動画の多言語化開発等に従事。2012年5月よりニコニコ動画Webフロントの開発リーダーを担当。2015年2月よりニコニコ動画、ニコニコ生放送などのサービスを構成するコアシステムの開発を指揮し、現在に至る。

17:45~17:50 クロージング

情報処理学会 セミナー推進委員会 委員

ビアバッシュ 18:00~19:45

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