セミナー概要

2014年はIoT(Internet of Things)が本格的に普及し始める年と言われている。IoTは、すでによく見聞きする言葉であり、私たちの生活や仕事に対して新しいサービスを提供してくれるという期待感に満ちているが、実際にはどういうことが起きているのか?「もの(デバイス)」がネットワークにつながり、これら「もの」からの膨大なデータがクラウドに集まるとはどういうことなのか。そこにどのようなイノベーションが起きるのだろう?そしてそこに使われる技術は何なのだろう?いろいろ疑問がわいてくる。
そこで、今回のセミナーでは、IoTに関わる開発者の方々に、最新動向、具体的な取り組み、要素技術などを解説していただく。何がどうつながるのか、どのような利用方法があるのか、開発現場では何が起きているのか、などの話とともに、その開発を支える情熱は何か、開発の楽しさや新しいイノベーションを生み出す醍醐味なども語っていただく。

コーディネータ:杉田 由美子(株式会社日立製作所 横浜研究所 研究主幹)

【プロフィール】2000年からLinux強化のオープン・プロジェクトに参加したのを機にLinux研究開発に従事。研究所内にLinux専門部署を立ち上げ、機能開発およびコミュニティ活動を推進。2010年~2013年にはThe Linux Foundationのテクニカルコンサルタントも兼任。「詳解Linuxカーネル」第2版/第3版(オライリー出版)の訳者。

プログラム

オープニング 13:00~13:10 セミナーの概要と講演スケジュールの紹介

杉田 由美子(株式会社日立製作所 横浜研究所 研究主幹 )

セッション1 13:15~14:15 未踏プロジェクトにおける開発

未踏事業概要13:15~13:25)
【講演概要】ITを駆使して産業・社会のイノベーションを創出できる独創的なアイディアと技術を有し、これらを実現し活用していく能力を備えた優れた個人の発掘・育成することを目的とした「未踏事業(未踏IT人材発掘・育成事業)」の概要説明と2015年度公募のご案内をさせていただきます。2013年度未踏事業で採択された未踏クリエータ2名が登壇し、彼らの成果・取組み、未踏事業の魅力等を説明します。

講師:神島 万喜也(IPA(情報処理推進機構)IT人材育成本部イノベーション人材センター次長)
神島 万喜也様【プロフィール】1979年岡山大学工学部合成化学科卒。同年4月某電機会社に入社、プラント・工場等の生産管理システムのシステムエンジニアリング、営業技術等の業務に従事。2000年4月情報処理振興事業協会(IPA:現(独)情報処理推進機構)に出向2002年IPAに移籍、現在に至る。未踏IT人材発掘・育成事業の責任者を担務。


振動を使った既存物体の拡張(13:30~13:50)
【講演概要】ハード/ソフトウェア技術の発展により、次々と新しいデバイスやガジェットが世に現れるようになってきた。一方で、そのようなデバイスは専門知識をもつエンジニアが、複雑な設計プロセスを経て開発している。近年では、mbedやarduinoといったプロトタイピング環境が普及し、もの作りの敷居は低くなりつつある。この流れをさらに加速させ、一般の人々が、既にある日常品からデバイスを簡単に作れるようになれば、より多くの人がものづくりに感心を持つようになると考えられる。これらの背景から、「既存の物体をデバイスにする」ための技術として、振動を用いたタッチセンシング技術及びプロトタイピングツールキットを未踏プロジェクトで開発してきた。これは既存の物体に一組のスピーカとマイクを貼り付け、機械学習を行うだけで、その物体上における様々なタッチを認識する技術である。その取り組みと将来の可能性について紹介する。

講師:大野 誠(筑波大学大学院 システム情報工学研究科 コンピュータサイエンス専攻 大学院生)
大野誠様【プロフィール】大学ではユーザーインターフェースの研究開発に従事。特に入力デバイスの基礎となるセンシング手法に関心を持つ。物体の音響特性に着目したタッチセンシング技術を開発し、情報処理学会山下記念研究賞、ACM UIST Best Paper Award等を受賞。現在も研究成果の実用化に向けた技術開発を行っている。


未踏の道13:55~14:15)
【講演概要】プログラミングをもっと楽しく簡単にしたい!そんな思いで未踏の世界に飛び込み開発に取り組んだプログラミングライブラリ「Siv3D」の概要と、未踏クリエータとして過ごした9ヶ月の体験記を紹介します。おもに開発や普及の面で未踏がどう役に立ったかをお話しします。これから未踏に応募する方にも、未踏を知らなかった方にも参考になると思います。

講師:鈴木 遼(早稲田大学 基幹理工学研究科 表現工学専攻 修士1年)
鈴木 遼様【プロフィール】メディアアートのためのC++プログラミングライブラリ「Siv3D」の開発で2013年度未踏IT人材発掘・育成事業に採択、未踏スーパークリエータ認定。現在早稲田大学修士1年、プログラミングを楽しく簡単にする研究のかたわら、中学生向けC++講座の講師としても活動。

セッション2 14:20~15:20

ソニーのウェアラブル商品並びに開発者に向けたSDK公開の取り組みのご紹介
【講演概要】ウェアラブル市場は高い成長の見込める、今、最も“旬”な領域の一つであり、ソニー株式会社/ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社では様々な商品をこの市場に提供しています。本セッションではまず商品企画担当からウェアラブル商品の取り組みを実際にデモを交えてご紹介します。また開発担当からはウェアラブル商品を始めとしたアクセサリ機器におけるSDK公開の取り組みについて紹介します。

講師:近藤 博仁(ソニー株式会社 UX商品戦略本部 企画運営部門UX企画部 プロダクトプラニングマネジャー)
近藤 博仁様【プロフィール】大学院工学系研究科修了後1999年にソニー株式会社に入社。Windowsプラットフォーム上のソフトウェア設計に携わる。その後パーソナルコンピュータの商品企画、米国Sony Electronics Inc. におけるプロダクトマーケティング職を経て、現在はソニー株式会社/ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社におけるウェアラブル商品の戦略・企画を担当。

講師:石田 明寛(ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社 Development Tokyo ソフトウェア部門 SW開発2部 2課 プロジェクトマネージャー)
石田 明寛様【プロフィール】ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ株式会社にて日本並びに海外向けフィーチャーフォンのマルチメディア機能開発に従事。またスマートフォンにおけるDLNA、WiFi miracast、Bluetooth、MirrorLinkなどのConnectivity機能アプリケーション開発に従事。現在はソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社においてアクセサリ機器のソフトウェアプロジェクトマネジメントを担当。

休憩 15:20~15:40

セッション3 15:40~16:40

Google BigQueryおよびビッグデータ処理技術の最新動向
【講演概要】Googleの大規模並列クエリサービスBigQueryのメカニズムと最新機能を紹介するほか、Googleの新しいビッグデータ処理基盤について解説します。

講師:佐藤 一憲(グーグル株式会社 Google for Work Cloud Platform GBU ソリューションアーキテクト)
佐藤 一憲様【プロフィール】Google Cloud Platformとオープンソース技術を組み合わせたソリューションの開発やドキュメント執筆をはじめ、アジア地域の顧客向け技術コンサルティングを担当。またGCPエンジニア向けのイベント「gcp ja night」や「Docker Meetup Tokyo」等のコミュニティ運営を支援している。

セッション4 16:50~17:50

加速するウェアラブルデバイスの世界 Google Glass、Apple WatchそしてMIRAMAが作る未来とクリエイティブ
【講演概要】Google Glassの発表前後から急速に存在感を示してきた「ウェアラブルデバイス」たち。形状や利用シーンの広がりは、スマートフォンやタブレットなどのタッチパネルデバイスの登場時をはるかに凌ぐものになり、そのUI/UXはそのまま未来のクリエイティブへと繋がります。ウェアラブルはファッションとどのように関連するのか?Apple Watchとファッションとの関連。半導体の進化がカワイイを変える?Google Glass、Apple Watch、そしてMIRAMAがどのような未来を描くのかお話しします。

講師:杉本 礼彦(株式会社ブリリアントサービス 代表取締役)
杉本 礼彦様【プロフィール】 株式会社ブリリアントサービス代表取締役。海外、日本国内の企業と共に携帯電話の黎明期から携帯電話の開発に携わっている。技術者である父親の影響もあり技術者に対し一方的に搾取しない会社を目指してブリリアントサービスを設立。ジェスチャ入力HMD 「MIRAMA」で世界を狙っている。

クロージング 17:50~18:00

浦本直彦(日本アイ・ビー・エム株式会社 東京基礎研究所 主席研究員 / 情報処理学会 セミナー推進委員会 委員長)

ビアバッシュ 18:00~20:00

・ConoHaグッズがもらえる「じゃんけん大会」

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