未踏事業概要(13:15~13:25)
【講演概要】ITを駆使して産業・社会のイノベーションを創出できる独創的なアイディアと技術を有し、これらを実現し活用していく能力を備えた優れた個人の発掘・育成することを目的とした「未踏事業(未踏IT人材発掘・育成事業)」の概要説明と2015年度公募のご案内をさせていただきます。2013年度未踏事業で採択された未踏クリエータ2名が登壇し、彼らの成果・取組み、未踏事業の魅力等を説明します。
講師:
神島 万喜也(IPA(情報処理推進機構)IT人材育成本部イノベーション人材センター次長)

【プロフィール】1979年岡山大学工学部合成化学科卒。同年4月某電機会社に入社、プラント・工場等の生産管理システムのシステムエンジニアリング、営業技術等の業務に従事。2000年4月情報処理振興事業協会(IPA:現(独)情報処理推進機構)に出向2002年IPAに移籍、現在に至る。未踏IT人材発掘・育成事業の責任者を担務。
振動を使った既存物体の拡張(13:30~13:50)
【講演概要】ハード/ソフトウェア技術の発展により、次々と新しいデバイスやガジェットが世に現れるようになってきた。一方で、そのようなデバイスは専門知識をもつエンジニアが、複雑な設計プロセスを経て開発している。近年では、mbedやarduinoといったプロトタイピング環境が普及し、もの作りの敷居は低くなりつつある。この流れをさらに加速させ、一般の人々が、既にある日常品からデバイスを簡単に作れるようになれば、より多くの人がものづくりに感心を持つようになると考えられる。これらの背景から、「既存の物体をデバイスにする」ための技術として、振動を用いたタッチセンシング技術及びプロトタイピングツールキットを未踏プロジェクトで開発してきた。これは既存の物体に一組のスピーカとマイクを貼り付け、機械学習を行うだけで、その物体上における様々なタッチを認識する技術である。その取り組みと将来の可能性について紹介する。
講師:
大野 誠(筑波大学大学院 システム情報工学研究科 コンピュータサイエンス専攻 大学院生)

【プロフィール】大学ではユーザーインターフェースの研究開発に従事。特に入力デバイスの基礎となるセンシング手法に関心を持つ。物体の音響特性に着目したタッチセンシング技術を開発し、情報処理学会山下記念研究賞、ACM UIST Best Paper Award等を受賞。現在も研究成果の実用化に向けた技術開発を行っている。
未踏の道(13:55~14:15)
【講演概要】プログラミングをもっと楽しく簡単にしたい!そんな思いで未踏の世界に飛び込み開発に取り組んだプログラミングライブラリ「Siv3D」の概要と、未踏クリエータとして過ごした9ヶ月の体験記を紹介します。おもに開発や普及の面で未踏がどう役に立ったかをお話しします。これから未踏に応募する方にも、未踏を知らなかった方にも参考になると思います。
講師:
鈴木 遼(早稲田大学 基幹理工学研究科 表現工学専攻 修士1年)

【プロフィール】メディアアートのためのC++プログラミングライブラリ「Siv3D」の開発で2013年度未踏IT人材発掘・育成事業に採択、未踏スーパークリエータ認定。現在早稲田大学修士1年、プログラミングを楽しく簡単にする研究のかたわら、中学生向けC++講座の講師としても活動。