抄録
CL-001
pub/subメッセージングにおける負荷分散性と低遅延性の適応的制御
坂野遼平・首藤一幸(東工大)
pub/subメッセージングは送受信者がbrokerを介してデータのやり取りを行う通信モデルである.送受信者がデータの生成・消費に専念でき,疎結合性が得られる利点から,特にIoT/M2Mへの応用で注目を集めている.これまで,brokerへの負荷集中を回避するため,多数のbrokerにスケールアウトさせる分散pub/subメッセージングの研究が行われてきた.しかしながら,従来の手法では,スケールアウトにより高いスループットが得られる一方で,分散処理のオーバヘッドにより遅延が増大する課題があった.本研究では,メッセージングの負荷が低い状況下では低遅延性を,負荷が高い状況下では負荷分散性を優先するようbroker群を適応的に制御する手法を提案する.