イベント企画
HTML5時代におけるサイバーワールドのインテグレーション
9月5日(水) 9:30-12:00
第2イベント会場(西館 B1F マルチメディアホール)
【セッション概要】 新しいウェブページ記述言語であるHTML5の登場により、ウェブアプリケーションの可能性が広がっている。今後、インターネット上に形成されるサイバーワールドも、HTML5で記述されたウェブアプリケーションとして構築される可能性が高い。そこで、本特別企画では、ウェブ技術の標準化団体であるW3Cスタッフの方、HTML5を先取りされているエンジニアの方、および、ウェブアプリケーション構築の実績者の方をお呼びし、高度なグラフィック表現の他、WebSocket機能によるインタラクティブ性、WebStorage機能によるデータ活用、等を中心に、HTML5時代のサイバーワールドインテグレーションの技術要件および応用可能性について議論を行う。
司会: 井原 雅行(日本電信電話株式会社NTTサービスエボリューション研究所 主幹研究員)
【略歴】 1994年東工大・修士了。同年、NTTヒューマンインタフェース研究所入所。人間の好みのモデル化、価値観共有、ヒューマンアフォーダンスの研究等に従事。2002-2003年加国New Media Innovation Centerおよびブリティッシュコロンビア大学にて客員研究員。現在NTTサービスエボリューション研究所主幹研究員。工学博士。ACM、電子情報通信学会、情報処理学会、画像電子学会各会員。
09:30-10:00 講演-1 HTML5がもたらす世界 ~W3C側の立場から~
一色 正男(神奈川工科大学 ホーム・エレクトロニクス学科 教授、慶應義塾大学 大学院 政策・メディア研究科 特任教授 W3C/Keioサイトマネージャ)
【講演概要】 現在注目を集めるHTML5。ウェブ標準の基幹仕様であるHTMLは、なぜ今HTMLはこのような形でバージョンアップしなければならなかったのか。その背景には、ウェブというプラットフォームのもつ役割の変化と、W3Cがウェブに対して抱いている夢の2つがあります。HTML5策定を通じてW3Cはウェブをどのように進化させたいのか。そして、HTML5はW3Cにおいてどのような形で開発、策定されているのか、W3Cはウェブの進化においてどのような役割を果たしているのかについて解説します。
【略歴】 1982年 東京工業大学理工学研究科修士卒業。2009年1月より、慶應義塾大学特任教授として、国際規格W3C(World Wide Web Consortium)のSite Managerとして就任。(株)東芝で約30年、新規技術開発と新規事業開発を中心に働く。特に、インターネット及びWeb活用事業について、世界初のホームITシステム「フェミニティシリーズ」の事業責任者として、企画から立ち上げを担当。世界初のBluetooth無線対応のIP家電を商品化し、Web端末からコントロールできる、新時代の商品サービスを提供した。2011年より神奈川工科大学教授。W3C運営委員。情報処理学会会員、同CDS研究会幹事。機械学会会員、ECHONETコンソーシアム2008運営委員長、現フェロー。経済産業省HEMSタスクフォース座長。著書:「これからの日本が世界で戦うために必要なこと」By デジカル(電子書籍)。
10:00-10:30 講演-2 ウェブ制作現場からみたHTML5への期待と現状
村岡 正和(バスタイムフィッシュ 代表)
【講演概要】 HTML5の標準化とWebブラウザへの実装が進み、現在のウェブ制作の現場ではHTML5でのコンテンツ制作案件が多数見受けられるようになりました。これは社会的にHTML5コンテンツに対する期待とニーズの現れだと感じます。一方で、制作現場でもHTML5に対する期待とともに、実際の制作に対する課題が散見するようにもなりました。その期待と実状の差はクライアントとの間だけでなく制作現場の中でも格差が存在するケースもあるようです。本講演ではそのようなHTML5に対する期待と現状をいち制作者の視点からお話いたします。  講演資料はこちら
【略歴】 1975年生まれ。鳥取県出身。神戸を中心にWebシステムの開発、IT系の技術コンサルタントとして活動中。システム開発はもちろんのこと、システム設計、社内システム導入提案等を業務としている。経営者に理解しやすいITとは何か?を日々模索中。HTML5-WEST.jpの代表として西日本で HTML5関連の話題を盛り上げる活動を行っているほか、京都GTUGスタッフ、CSS Nite in OSAKAスタッフ、神戸ITフェスティバル実行委員など関西圏のさまざまなコミュニティ活動に関わって地域のITを活性化できたらいいなと思っている。
10:30-11:00 講演-3 WebマッシュアップとVR-ARをもちいた「多元的デジタルアーカイブズ」のデザイン手法
渡邉 英徳(首都大学東京システムデザイン学部 准教授)
【講演概要】 本講演では、既存のデジタルアーカイブ群とユーザコミュニティをWebマッシュアップにより一元化し、PCとスマートフォンのVR-AR(仮想現実-拡張現実)インターフェイス上に表示する「多元的デジタルアーカイブズ」のシステム、インターフェイスのデザイン手法について、実装例「ヒロシマ・アーカイブ」などの実演を通して述べる。この「多元的デジタルアーカイブズ」のユーザは、複数のデジタルアーカイブを横断的に閲覧しながら、コンテンツ相互の時空間的なつながりや身近な場所との関わりを把握し、アーカイブ群の内容について、より深く知ることができる。さらに「多元的デジタルアーカイブズ」の制作過程において、地元住民とのワークショップを通じて形成される、世代と立場を超えた「記憶のコミュニティ」のありようについても論じる。
【略歴】 情報アーキテクト。デジタル地球儀などを応用した情報アーキテクチャのデザイン、アート&エンターテインメントを研究。「ヒロシマ・アーカイブ」「東日本大震災アーカイブ」「Nagasaki Archive」「Tuvalu Visualization Project」などを発表。「沖縄平和学習アーカイブ」では総合監修を務める。1996年、東京理科大学理工学部建築学科卒業(卒業設計賞受賞)、1998年同大学院修士課程修了。2001年より株式会社フォトン代表取締役社長(現スーパーバイザー兼取締役)。2008年より首都大学東京システムデザイン学部准教授。
11:10-12:00 パネル討論
【討論概要】 HTML5はアプリケーションの在り方を変えつつある。アプリケーションを構成する要素として、グラフィック表現、インタラクティブ性、データ活用の面からHTML5のもつ性能に着目し、これらがサイバーワールド構築にもたらす影響について議論を行う。グラフィック表現については、高度なリアルタイムテクスチャマッピングや最近流行のAR(Augmented Reality)等を中心に、GPUとの関係性やレンダリングエンジンの可能性まで広く取り上げる。インタラクティブ性については、リアルタイム双方向通信を可能とするHTML5の仕様「WebSocket」を取り上げ、これが操作性等の面からアプリケーション利用時のユーザエクスペリエンスに与える影響を議論する。データ活用については、ローカルストレージとオンラインストレージの効果的な使い分けに焦点を当て、プライバシー制御機能としての可能性の他、Linked Open Dataの活用まで含めて議論する。
司会: 井原 雅行(日本電信電話株式会社NTTサービスエボリューション研究所 主幹研究員)
【略歴】 1994年東工大・修士了。同年、NTTヒューマンインタフェース研究所入所。人間の好みのモデル化、価値観共有、ヒューマンアフォーダンスの研究等に従事。2002-2003年加国New Media Innovation Centerおよびブリティッシュコロンビア大学にて客員研究員。現在NTTサービスエボリューション研究所主幹研究員。工学博士。ACM、電子情報通信学会、情報処理学会、画像電子学会各会員。
パネリスト: 一色 正男(神奈川工科大学 ホーム・エレクトロニクス学科 教授、慶應義塾大学 大学院 政策・メディア研究科 特任教授 W3C/Keioサイトマネージャ)
【略歴】 1982年 東京工業大学理工学研究科修士卒業。2009年1月より、慶應義塾大学特任教授として、国際規格W3C(World Wide Web Consortium)のSite Managerとして就任。(株)東芝で約30年、新規技術開発と新規事業開発を中心に働く。特に、インターネット及びWeb活用事業について、世界初のホームITシステム「フェミニティシリーズ」の事業責任者として、企画から立ち上げを担当。世界初のBluetooth無線対応のIP家電を商品化し、Web端末からコントロールできる、新時代の商品サービスを提供した。2011年より神奈川工科大学教授。W3C運営委員。情報処理学会会員、同CDS研究会幹事。機械学会会員、ECHONETコンソーシアム2008運営委員長、現フェロー。経済産業省HEMSタスクフォース座長。著書:「これからの日本が世界で戦うために必要なこと」By デジカル(電子書籍)。
パネリスト: 村岡 正和(バスタイムフィッシュ 代表)
【略歴】 1975年生まれ。鳥取県出身。神戸を中心にWebシステムの開発、IT系の技術コンサルタントとして活動中。システム開発はもちろんのこと、システム設計、社内システム導入提案等を業務としている。経営者に理解しやすいITとは何か?を日々模索中。HTML5-WEST.jpの代表として西日本で HTML5関連の話題を盛り上げる活動を行っているほか、京都GTUGスタッフ、CSS Nite in OSAKAスタッフ、神戸ITフェスティバル実行委員など関西圏のさまざまなコミュニティ活動に関わって地域のITを活性化できたらいいなと思っている。
パネリスト: 渡邉 英徳(首都大学東京システムデザイン学部 准教授)
【略歴】 情報アーキテクト。デジタル地球儀などを応用した情報アーキテクチャのデザイン、アート&エンターテインメントを研究。「ヒロシマ・アーカイブ」「東日本大震災アーカイブ」「Nagasaki Archive」「Tuvalu Visualization Project」などを発表。「沖縄平和学習アーカイブ」では総合監修を務める。1996年、東京理科大学理工学部建築学科卒業(卒業設計賞受賞)、1998年同大学院修士課程修了。2001年より株式会社フォトン代表取締役社長(現スーパーバイザー兼取締役)。2008年より首都大学東京システムデザイン学部准教授。