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最終更新日:2004.1.20

第54回音楽情報科学研究発表会

 
日程:2004年3月4日(木)〜5日(金)
会場:神奈川県民ホール 大会議室
    〒231-0023 横浜市中区山下町3-1
    http://www.kanagawa-kenminhall.com/
    東急東横線とみなとみらい21線の直通運転により、ぐっと便利になりました
13:00-14:30
 特別講演:菅野先生「電子音楽の歴史」
14:30-14:50 《休憩20分》
14:50-16:40
 マルチメディア・インタラクティブ・シアターピースの制作について
    美山千香士(国立音楽大学)
 「耳の庭」の制作
    銅金裕司、岩井治樹、中村恭子、大石真依子、 さかいれいしう(東京芸術大学美術学部)
 P.シェフェール/GRMにおける空間認識について ― アール・リレからアクースモニウムまで
    水野みか子(名古屋市立大学大学院芸術工学研究科)
 楽曲制作のための音色理論の構築に向けて
    小坂直敏(東京電機大学)
17:00-18:30 懇親会
19:00- コンサート1

3月5日
10:00-11:50
 ○デジタル音絵巻「ラーマの影」の映像システムについて
    渡辺圭介(九州芸術工科大学大学院)、
    中村滋延(九州大学大学院芸術工学研究院)
 ○インスタレーション作品『buzz』 …… その内容とシステム
    黒田芳雄、渡辺圭介(九州芸術工科大学大学院)、
    中村滋延(九州大学大学院芸術工学研究院)
 ○インタラクティブ・アート『夏ノ響キ』…… その内容とシステム
    山田祐嗣、黒田芳雄(九州芸術工科大学大学院)、
    中村滋延(九州大学大学院芸術工学研究院)
 ◎視覚的要素を取り込んだ音楽表現の可能性
    中村滋延(九州大学大学院芸術工学研究院)
 ○DIPS2における新たなプログラミングの可能性
    酒井由(国立音楽大学)
11:50-12:50 《昼食60分》
12:50-14:20
 非12音平均律音楽のこころみ
    小方厚(広島大学大学院先端物質科学研究科)
 リズム語彙を用いたHMMによるMIDI演奏のリズムとテンポ推定
    武田晴登、西本卓也、嵯峨山茂樹(東京大学)
 自作、チェロとコンピューターのための“Double Contour”について
    大村久美子(作曲家)
14:20-14:40 《休憩20分》
14:40-16:10 特別講演:莱先生「コンピュータ音楽の歴史」
16:10-16:30 《休憩20分》
16:30-18:00
 パネル「計算機科学者はなぜ音楽を研究するのか?(仮題)」
 
【1】マルチメディア・インタラクティブ・シアターピースの制作について
美山千香士(国立音楽大学)
本稿では、「Max/MSP」を用いたリアルタイム信号処理 と「DIPS」による映像を伴ったマルチメディア・インタ ラクティブ・シアターピースの制作について、筆者の作 品「Babel」を事例として紹介し、考察を述べる。

【2】「耳の庭」の制作
銅金裕司、岩井治樹、中村恭子、大石真依子、さかいれいしう(東京芸術大学美術学部)
耳の庭というWEBを利用した音響システムを開発・制作 した。実際のガーデンと各地にあるカフェとをネットで 繋ぎ、カフェ(顧客の声)→庭(カフェの声と様々な庭 の音とミキシング・楽曲化)→カフェ(ラジオにて受信)とした。

【3】P.シェフェール/GRMにおける空間認識について ― アール・リレからアクースモニウムまで
水野みか子(名古屋市立大学大学院芸術工学研究科)
ピエール・シェフェールとフランスの文化政策としての recherche musicaleの歴史研究に基づき、GRMもしくはINA/GRMまで含めたアクースマティク音楽の系譜における「空間」概念について論じる。

【4】楽曲制作のための音色理論の構築に向けて
小坂直敏(東京電機大学)
音響心理学的な音色研究は数多くあるが、制作を目的とした音色の理論は実際的なものとしてはまだ確立していない。ここでは、現在構築中の音色理論の概略を紹介する。巨視的なものから微視的なものまでのできるだけ統一的に扱おうとするなど、いくつかの特徴がある。

【5】デジタル音絵巻「ラーマの影」の映像システムについて
渡辺圭介(九州芸術工科大学大学院)中村滋延(九州芸術工科大学大学院)

『ラーマの影』の映像パートのシステム・デザイン及び映像デザインを担当した。それらデザインについて、またコラボレーションの実際について解説する。

【6】インスタレーション作品『buzz』 …… その内容とシステム
黒田芳雄、渡辺圭介(九州芸術工科大学大学院)、
中村滋延(九州大学大学院芸術工学研究院)
インスタレーション作品「buzz」(2003年のインターカ レッジ・コンピュータ音楽コンサートで展示)について 解説する。この作品は、「もの」を叩くことによっても たらされる、音のインタラクティブ性を意識して制作されたものである。

【7】インタラクティブ・アート『夏ノ響キ』…… その内容とシステム
山田祐嗣、黒田芳雄(九州芸術工科大学大学院)、
中村滋延(九州大学大学院芸術工学研究院)
アジアデジタルアートアワード03入選作『夏ノ響キ』に ついて解説する。この作品は日常の関係そのままをあえてデジタル表現化した作品である。

【8】視覚的要素を取り込んだ音楽表現の可能性
中村滋延(九州大学大学院芸術工学研究院)
視覚的要素を構成に取り入れた音楽作品をこれまで積極 的に制作してきた。マルチメディアが一般化する以前か らである。マルチメディア環境が一般化したこの時代を 踏まえて、音楽における視覚的要素及び映像における聴 覚的要素の特性と、その創造的可能性について、表現者 の立場から論述する。

【9】DIPS2における新たなプログラミングの可能性
酒井由(国立音楽大学)
本発表では、Maxインターフェースを採用したリアルタ イム映像処理・生成環境である「DIPS」について、主に バージョン2において追加・強化された機能を用いたプ ログラミングの実例を紹介し、さらなる応用の可能性に ついて考察を述べる。

【10】非12音平均律音楽のこころみ
小方厚(広島大学大学院先端物質科学研究科)
オクターブを12ではない数で対数的に等分割し、PCでジャ ズ・民謡風の旋律・グレゴリオ聖歌などの演奏を試みた。 現段階では、17音平均律の評判が良い。

【11】リズム語彙を用いたHMMによるMIDI演奏のリズムとテンポ推定
武田晴登、西本卓也、嵯峨山茂樹(東京大学)
1小節のリズムをHMMとした確率モデルを用いて、多重 音を含むMIDI演奏データから同時発音や小節線の位置を 含んだリズム情報、変動を含んだテンポ情報を求める。

【12】自作、チェロとコンピューターのための“Double Contour”について
大村久美子(作曲家)
2000−1年のIrcamでの研修期間中に製作された拙 作、チェロとコンピューターのための"Double Contour" の音楽的なアイディア、素材の選択、技術について説明する。
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