7ZK-02
大規模調査による地理情報を用いた方言形の分布および変化予測
○峯尾海成,門戸 巧,神戸聖寧,山岸祐己,谷口ジョイ(静岡理工科大)
本研究では,方言「いいにする(=中止する,許す,妥協する,などを意味する多義性のある表現)」について10,958名を対象とした全国規模のアンケート調査を行った。得られたカテゴリカルデータに対して,基本統計量,統計的仮説検定結果,生年に基づく統計的指標などを,都道府県別に可視化することで,方言の使用・理解にかかる現状を特定した上で,今後の変化傾向を予測している。調査の結果,方言「いいにする」の使用は,静岡県全域や隣接した山梨県に見られるほか,新潟県や鳥取県など,地理的に離れた地域にも分布していることが明らかとなった。また、あらゆる年代に浸透していることから,今後も継続して使用されることが予測された。