情報処理学会 第86回全国大会 会期:2024年3月15日~17日

7ZA-07
QUICによるフレームの重要度に応じてデータグラムとストリームを併用した映像伝送方式
○浪川洪作,木村成伴(筑波大)
映像をネットワークで伝送する場合,TCPをベースとすると再送処理などによって,UDPをベースとすると再送制御を行わないのでデコードに必要なフレームが欠けることによってビデオがフリーズしてしまうなどの問題が懸念される.QUICはUDPをベースとし,最低限の処理によってリアルタイム性を重視するデータグラムと,TCPのように再送制御や順序制御を行うことで信頼性を重視するストリームの二つの通信方式が提供される.本論文では,映像のフレームの重要度に応じてデータグラムとストリームを使い分けることで,信頼性とリアルタイム性の良い点を併用した映像伝送方式を提案する.通信実験により,TCPやUDPのみをベースとした場合よりもフリーズする機会が減少することを示す.