情報処理学会 第86回全国大会 会期:2024年3月15日~17日

7R-07
曖昧性を持つ形容表現の極性変化
○大澤拓巳,寺岡丈博(拓大)
日本語には曖昧な表現を持つものが多い.その中でも形容詞と形容動詞からなる形容表現には,ポジティブとネガティブな両側面の表現を持つものが存在している.また,語義の個数も一様ではなく,使われなくなった語義や全く異なる語義として使用される場合がある.
既存の極性辞書では,形容表現の曖昧性が考慮されておらず,単一な極性値が付与されている場合のほか,そもそも極性値が付与されていない場合が散見される.そのため,これらの曖昧な形容表現を自動で検出し,それらの極性とそれらを含む文章の極性を調査し,傾向を明らかにする.そして,正しい感情推定が行えるようにするための土台を整えることを目的としている.