6ZA-08
パケットロス率を考慮したTCP Davisの公平性の改良
○笠島 朋,木村成伴(筑波大)
BBR (Bottleneck Bandwidth and Round-trip propagation time)は近年注目されるTCP輻輳制御アルゴリズムである.TCP Davisは,BBRよりも遅延を短くする目的で提案されたが,既存のロスベースの輻輳制御アルゴリズムと同時に使用すると公平性に問題があった.本論文では,TCP Davisの帯域を計算するフェーズで定期的にパケットロス率を計測し,一定の値以上になると輻輳ウィンドウに上限値を設ける処理を追加することを提案する.通信実験により,提案方式はパフォーマンスを維持させながら,既存の輻輳制御アルゴリズムとの公平性を向上させることを示す.