6Y-01
LLMを用いた遭難時の被害状況推定
○佐藤多恵子,深澤佑介(上智大)
本研究では、大規模自然言語モデルを用いて遭難発生時の連絡を受けた際にわかる状況から最終的に判明する被害の状況を予測する手法を提案する。遭難の状況として、日時・天候・山域・山名・住居・性別・年齢・態様・パーティ人数・遭難の状況を結合したテキストデータを準備する。ラベルとして、死亡あるいは生存の2つのラベルを準備する。ラベル付きの遭難状況を教師データとして日本語BERTのファインチューニングを行った。機械学習による分類結果に比べ、BERTは正解率が2%程度向上した。この結果から、大規模テキストデータによって事前学習したモデルが遭難時の被害状況推定タスクの精度向上に寄与する可能性を示した。