情報処理学会 第86回全国大会 会期:2024年3月15日~17日

6P-03
フラットディスプレイの面上に生じる影に対する裸眼での隠消現実
○森 英綺,高井昌彰,飯田勝吉(北大),高井那美(北海道情報大)
隠消現実は実在する対象を視覚的に消し去ることを目標とする拡張現実技術の一つであり,光を遮る物体が形成する影をそのカメラ映像を通して視覚的に消去する隠消現実はその一例である.この際,対象の観察者が裸眼の状態のままで影を視覚的に消去できれば,より自然でリアリティのある隠消現実感を得ることが可能であると考えられる.本研究では,トレーシングペーパを敷いたフラットディスプレイの面上に配置した実物体によって形成される影を,当該ディスプレイから表示される負の影テクスチャによって打ち消すことで,裸眼視点での影の隠消現実システムを構築し,そのアプローチの実現可能性を示す.