情報処理学会 第86回全国大会 会期:2024年3月15日~17日

6A-02
データ相互運用技術によるデジタル製品パスポートの自動生成及び循環型経済向けの応用
○山下 蘭,岩政幹人,藤原浩司,石井 岳(東芝)
循環型経済を推進するためには、製品ライフサイクルを通じて様々な製品データを統合し可視化する必要があり、データスペースにおいてステークホルダー間でのデータ流通と共有が不可欠である。特に、欧州では循環型経済を促進するためにESPR(持続可能な製品のエコデザイン規則)を発行し、全分野の製品に対してデジタル製品パスポート(DPP)の提出を要求している。DPPには製品の識別情報、リサイクル・リユース、原材料、コンプライアンス・認証、CO2排出量、デューデリジェンス、機器性能・耐久性などのデータが含まれている。特に、電池に関するバッテリー規制は2023年10月から先行して施行され、DPP対応を急務とされている。本論文では、データ相互運用技術を活用して製品のライフサイクルを通じた既存の製品データを自動的にDPPとして生成する技術、およびCatena-Xなどのデータスペースとの連携によるデータ流通の実現について紹介する。