情報処理学会 第86回全国大会 会期:2024年3月15日~17日

5ZJ-05
コオロギへの電気刺激による歌制御と音声特徴解析
○津田 薫,澤田秀之(早大)
コオロギの雄は、左右の前翅を擦り合わせることで、種特有の周期なパターンを持った歌を発生させる。この歌は、雌の誘引や求愛、雄同士の闘争において、それぞれ異なるパターンを持つことが知られているが、歌のリズム生成に関与する中枢回路の詳細は未だ解っていない。本研究では、コオロギの脳の特定部位へ電圧刺激を与えることで、自然歌とは異なる歌の誘発に成功した。電圧刺激は、ワイヤ電極を用いた矩形波パルスとした。さらに誘発された歌について、周波数パターンや音節間隔といった音響特徴量を解析し、自然歌との比較によりコオロギの歌のリズム生成機構について考察した。