4ZK-06
Ice Slush法による腎冷却時の深部温度予測を目的とした腎全体の熱伝導シミュレーション
○安江亮祐,小枝正直(岡山県大),曲渕敏博(京大),澤田篤郎(宮崎大),小林 恭(京大)
腎がんの手術は,腫瘍部位のみを摘出する腎部分切除術が主体となっている.腎部分切除を用いることで,腎臓の正常部分を残すことができる.一方で,出血を抑えるための阻血が腎機能に悪影響を及ぼす問題がある.この際に腎臓を冷却(以下,冷阻血)することで術後の腎機能低下を抑制することが知られている.冷阻血の適切温度は20℃程度とされるが,適切な温度評価には針型熱電対の穿刺という侵襲的手段しか存在しない.
したがって本研究では3次元非定常熱伝導シミュレーションを用いた腎冷却時の深部温度を予測する計算モデルを作成した.実際に計測したブタ腎臓冷却温度を基に,温度予測モデルの熱物性値を特定し,その評価を行う.