4Y-03
背面型スピーカ配置を用いたトランスオーラル再生における再現精度のロバスト性に関する検討 -遮蔽物がある再生環境の検証-
○三瓶達也,渡邉祐子(電機大),村山好孝,藤井優美(シーイヤー)
本稿では, 音場再生技術の一つであるトランスオーラル再生について、スピーカ配置を背面型にしたシステムを提案する。 このシステムにおいて受聴者と再生用スピーカの間に遮蔽物がある際のロバスト性について検証する. 従来のトランスオーラルやステレオダイポールといった手法では, 遮蔽物によって耳元に到来する音波が阻害されるためロバスト性が低下すると考えられる. そこで, 本手法では2つのラウドスピーカを左右対向に配置したトランスオーラルシステムを構成し, 受聴者との間に遮蔽物を置いた場合について考える. 提案法の有効性を検証するため, 左右対向配置における逆フィルタを設計し, シミュレーションによって遮蔽物の有無や大小が両耳間レベル差に与える影響について検証を行い, 本稿ではその結果を報告する.