4R-06
遠野方言音声理解のためのキーワードスポッティング方式の検討
○有賀智広,小嶋和徳(岩手県大),李 時旭(産総研),伊藤慶明(岩手県大)
岩手県遠野市で語り継がれている遠野物語は,県外者には理解が困難である.そこで我々は,物語の内容を誰もが理解できるように遠野音声のキーワードスポッティング(KWS)を用いた理解を支援するシステムを提案している.
標準語音声に対しては,自動音声認識システムを用いることにより,高い認識精度が得られるが,方言や訛りのある音声の自動音声認識は困難である.我々は,方言や訛りのある音声のKWSは可能と考え,本稿ではKWSの手法として,KWをテキストにし,さらにフレームレベルの系列を作成し,詳細な照合を行う手法を提案する.実験の結果,方言音声を直接学習せずに音声KWを用いたKWS手法よりも高い検索精度を実現した.