情報処理学会 第86回全国大会 会期:2024年3月15日~17日

4K-02
実行時情報を利用した要求駆動型部分冗長除去
○植村拓凪,澄川靖信(拓大)
本研究では,実行時情報を利用した要求駆動型部分冗長除去(Profile-guided Demand-driven Partial Redundancy Elimination, 以降PDPREと呼ぶ)を提案する.ここではあらかじめ各命令の実行回数が取得されているものとする.PDPREは,制御フローグラフ(control flow graph, 以降CFGと呼ぶ)を各CFG節の実行回数が多い順序で訪問しながら,式が出現するごとに冗長性を解析するクエリを実行方向とは逆向きに伝播させる.このクエリは冗長性を発見すればtrue,解析できないと判断したらfalseを返戻する.falseを返戻した節に到達する実行経路上で最も実行回数が少ない節に部分冗長を全冗長にする式を挿入する.これによりプログラム全体の実行回数を減らし,効率性を向上させることができる.