情報処理学会 第86回全国大会 会期:2024年3月15日~17日

2X-07
負の報酬を獲得する状況を重視したDeep Q-Networkにおける状況判別方法の提案
○飯島大貴,長名優子(東京工科大)
本研究では、負の報酬を獲得する状況を重視したDeep Q-Networkにおいて状況
判別を行う方法を提案する。負の報酬を獲得する状況を重視したDeep
Q-Networkでは、行動価値を負の報酬を獲得する可能性のある状況とそれ以外の状態に分けて学習を行う。それぞれの状況における価値を別々に学習することで、負の報酬を獲得する状況を重視した学習や行動を行うことが可能になる。負の報酬を獲得しないことが重要な問題において、正の報酬を最大化することのみを重視した方法よりも有効であり、障害物回避問題などにおいて効力を発揮することが期待できる。負の報酬を獲得する可能性があるかの状況判断は、学習開始時にはすべて0に設定しておき、負の報酬を獲得するという経験をした時点で可能性があることを意味する1に変更する。提案手法ではRandom
Network Distillationで未知の状態の判別に使用されている方法を利用して判
定を行う。