情報処理学会 第86回全国大会 会期:2024年3月15日~17日

2W-03
特定ドメインの対話システムにおける発話矛盾検出のための前提文生成
○堀口勇輝,山本賢太,武田 龍,駒谷和範(阪大)
大規模言語モデルは一般的な知識を扱うため,特定ドメインでの知識と矛盾する発話を生成する場合がある.含意関係認識を用いてこれを検出する場合,発話内容の根拠となる前提文をドメイン知識の文集合から得る必要がある.本研究では,含意関係認識の前提文を生成することで,大規模言語モデルによる発話とドメイン知識の間の矛盾を検出する.まず,文集合から発話内容に関連する文を複数抽出する.この抽出にはファインチューニングしたT5モデルを用いる.次に,ある文の欠落部分を他の文の内容から補完することにより発話文の構造に類似した前提文を生成する.評価実験では,提案手法の性能を単語一致率に基づく前提文抽出手法と比較した.