情報処理学会 第86回全国大会 会期:2024年3月15日~17日

2L-09
TV正則化型相互作用をもつマルコフ確率場モデルの提案
○芳賀友紀,関本快士,安田宗樹(山形大)
信号処理の分野で,Total Variation (TV) 正則化手法が知られている.TV正則化法は,信号のエッジ情報を残しつつ全体的な平滑性を強めることのできる手法で,ノイズ除去や画像超解像などへ応用をもつ.本研究では,TV正則化法を確率モデルに拡張した,TVマルコフ確率場(TV-MRF)を提案する.TV正則化法は複数のパラメータ(平滑化強度など)をもっており,ユーザが逐一場当たり的にそれらパラメータの値を手動最適化する必要がある.一方で,提案するTV-MRFは統計的機械学習を通しパラメータを自動的に最適化することが可能であり,この点が提案モデルの最大のメリットとなる.本発表では,TV-MRFの詳細と,統計的機械学習によるパラメータ推定アルゴリズムについて説明する.