情報処理学会 第86回全国大会 会期:2024年3月15日~17日

2J-02
敵対的生成ネットワークのOpenMP実装によるマルチグレイン並列処理
○井出俊輔,吉田明正(明大)
近年,深層学習における画像生成モデルの一つとして敵対的生成ネットワーク(GAN)がある.GANは生成器と識別器の二つのネットワークが競い合うように学習することで,本物データと見分けがつかない偽物データを生成することが可能である.GANにより精度の高い偽物データを生成するには多くの学習時間を要する.マルチコア上での並列処理は,ループ並列性に加えて,粗粒度タスク並列性を階層的に利用するマルチグレイン並列処理が有効と考えられる.本稿では,GANプログラムをC言語実装し,OpenMPによりマルチグレイン並列処理プログラムを作成した.Intel Xeon Platinum 8358上で行った性能評価の結果,提案手法の有効性が確認された.