2G-07
医療安全とコミュニケーション評価-通訳・翻訳の評価における発展的枠組の必要性-
○本村裕美子(東大)
医療機関では患者の安全確保を目的に適切なコミュニケーションと評価が必要である。日本では医療法に基づき医療安全施策や患者のヘルスリテラシー向上といった課題が指摘されている。コミュニケーションエラーの要因を考察すると言語上の要因が大きい。言語の壁は医療アクセスの不平等の原因となり、医療通訳・翻訳の重要性が論じられている。通訳の品質評価では訳文の評価と共に医学的観点からの検証が必要だと考えられる。医療コミュニケーションの評価ではRIASや会話分析が提案されてきた。通訳者の医学知識と患者保護に向けた行動が重要であり、通訳の評価も従来の品質評価に加えて安全性の観点から医学的な観点を含めた分析が必要であろう。