1ZJ-01
ディープラーニングを使用した光源方向に依存しない点字文字認識
○白川太地,八木悠河,山下晃弘,松林勝志(東京高専)
盲学校や自治体では,点字文書を活字に変換するニーズが増えている.カメラ等で撮影された点字を認識するためには,凹凸の陰影を識別する必要があるため,従来の手法では,特定の方向からの光を受けた点字文書しか認識できない制約があった.本研究では,ディープラーニングを活用し,光源方向に依存しない点字文字認識技術を開発した.使用したフレームワークはPyTorchで,物体検出に特化したライブラリとしてdetectron2を採用した.そして,新たに「点字毎日」と従来のデータセットを組み合わせ,物体認識における精度指標のAP50において97%の認識精度を達成した.今後の課題として,認識精度の更なる向上と点字文書翻訳システムへの応用が挙げられる.