1ZH-02
大域的な対応付け最適化による魚の複数個体追跡
○村上友一(近畿大),新里高行(筑波大),川嶋宏彰(兵庫県大),波部 斉(近畿大)
生物学の領域では対象生物の生態、習性を知る上で移動軌跡は非常に重要な情報の一つである。移動軌跡を得るためには、対象生物を検出し、時刻間で同一個体の軌跡を対応付ける必要がある。このうち、軌跡の対応付けでは、リアルタイム処理を狙って対応付けの選択肢を制限することが多い。しかし、個体同士の交差が行ったときには、追跡している軌跡の入れ替わりが発生する問題がある。そこで本稿では、映像全体に存在する全ての個体を同時に考慮し、大域的な最適化を用いることで、正しい移動軌跡を得る方法を提案する。実験では、複数のアユが遊泳する映像において、交差などが発生しても正しく追跡できることを確認した。