情報処理学会 第86回全国大会 会期:2024年3月15日~17日

1ZD-06
測距センサに対する複合的攻撃の再現について
○儀満政寿,小林信博(長崎県大)
自動車への搭載が進んでいる自動運転技術では,LiDARやカメラ,レーダなどさまざまなセンサを用いることで周囲の状況を把握している.特に他の車や歩行者との距離を測る測距センサから得られた情報は,事故を起こさず走行するために非常に重要である.一方で,測距センサの一つであるLiDARに対して,誤った測距情報を出力させる複数の攻撃手法が確認されている. 一つ一つの攻撃に対しては,検知方法がそれぞれ提案されているが,各攻撃を組み合わせた複合的攻撃を受けた場合の対策の有効性の検証も,自動運転の更なる安全性の向上のためには必要になってくると考えられる.
 本研究では,自動運転技術における安全性向上を目的として,複合的攻撃を受けた際の測距センサの出力結果を再現するため,各攻撃をモジュール単位で再現するとともに,複数の攻撃モジュールを同時に動作させることで複合的攻撃の状況を再現可能とするシミュレーション環境を提案する.