1Y-02
RTO計算変更によるLDoS攻撃耐性のシミュレーション評価
○藤本陽人,久末瑠紅,稲村 浩,石田繁巳(はこだて未来大)
Avoiding Low-rate DoS Attack by Modified RTO Calculation on TCP
論文要旨:TCP を標的とする Low-rate Shrew DoS(LDoS)攻撃は,攻撃トラフィックをパケットの再送タイミングに同期させ,通信の品質を低下させる.本研究の目的は,TCP の再送タイマ管理アルゴリズムを変更し,パケットの再送タイミングを攻撃トラフィックの送信タイミングから同期を外すことで,LDoS 攻撃の被害を緩和することである.QUIC が用いる再送タイマ管理アルゴリズムPTO は,RTT をもとに再送タイマ値を随時決定するため,攻撃トラフィックと再送タイミングが同期しにくいと考えられる.本稿では,TCP に PTO 再送処理のアルゴリズムを導入することで,LDoS 攻撃への耐性を付与できることを報告する.