情報処理学会 第86回全国大会 会期:2024年3月15日~17日

1X-05
通信遅延変動がGeographical SMRに与える影響の解析
○竹林 豊,中村純哉(豊橋技科大)
State Machine Replication(SMR)はシステム状態を複製し一貫した状態を維持することで,システムを構成する複製の耐故障性を実現する技術である.中でもGeographical SMRは複製を地理的に分散させることで耐障害性能を向上させている.複製間で一貫性を保つため,SMRプロトコルを用いて複製間で通信する必要があるが,Geographical SMRは地理的分散環境であるため,通信遅延が不安定になる傾向がある.通信遅延の変動が大きい環境では,SMRプロトコルの性能が低下するため,システムが要求される性能要件を十分に満たすことが困難である.本研究では通信遅延の変動がSMRプロトコルの性能に与える影響を詳細に解析し,変動を考慮したSMRプロトコルの選択に関する指針を提供する.