1Q-06
ニューラルネットワークによる色覚異常者向けの色同定支援の改良
○野口大貴,篠沢佳久(慶大)
世の中には,色の見え方が一般色覚者とは異なる色覚異常者が存在する.色覚異常は,視細胞(LMS錐体)の反応値の異常に起因する.本研究では,ある色を知覚してその色名を特定する色同定に関して色覚異常者への支援を試みる.一般色覚者100名,色覚異常者15名に行った色同定実験の結果を基に,その結果を予測するニューラルネットワーク(NNと略す)を学習する.そして一般色覚者でのLMS錐体の反応値を,色覚異常者の反応値に補正変換するパラメータの導入,一般色覚者の色同定NNを転移学習させ,色覚異常者の色同定への応用方法,さらに,色覚異常者が一般色覚者と同様の色同定が可能な色変換を提案し,その有効性を検証する.