情報処理学会 第86回全国大会 会期:2024年3月15日~17日

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ニューラル基底関数の精度向上に関する検討
○中 滉季(和歌山大),岩崎 慶(埼玉大)
リアルタイム3Dグラフィックス技術の一つにPrecomputed Radiance Transfer (PRT)がある.PRTに使用される一般的な基底関数にはそれぞれ制限がある.Xuらは基底関数の制限を回避し,レンダリングの計算に有効な特性を備えたニューラル基底関数を提案した.ニューラル基底関数は,2次元の球面関数(環境マップ,伝達関数)の情報を圧縮する表現ネットワークと,多重積の積分の特性を持つ計算ネットワークによって実現される.しかし,環境マップと伝達関数を同じ表現ネットワークを用いて学習を行っているため,精度の面で課題がある.本研究では,環境マップ用と伝達関数用の表現ネットワークに分けて学習を行い,レンダリングの精度向上を試みる.