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球面調和関数を用いた環境マップ下における織物の糸レベルレンダリング
○奥野健一郎(和歌山大),岩崎 慶(埼玉大)
映像制作やゲームといった分野において3Dキャラクターが身に着けている衣服等のCG表現は重要視されてきた。ゲームなどのリアルタイム性が重要視される場面では、織物を構成する糸の形状や陰影が考慮されていない、テクスチャを用いた表現が主流であった。本研究では、織物の糸レベルの構造を考慮した陰影モデルを用いた織物の高速レンダリング手法を提案する。織物の輝度計算は環境マップで表現される入射光分布と糸の光の散乱を考慮した双方向散乱部分布関数(BSDF)の積分計算で求めることができるが、計算コストが高くなる。本研究では、入射光分布とBSDFを球面調和関数で表現し、球面調和係数同士の積和に置き換え、高速レンダリングを実現する。