情報処理学会 第86回全国大会 会期:2024年3月15日~17日

1J-03
粒子法陽解法におけるAVX-512命令を用いたループ/SIMD並列処理
○富岡我空,齊藤大輔,吉田明正(明大)
流体シミュレーション手法の一つである粒子法陽解法において,マルチコアによるループ並列処理とAVX-512命令によるSIMD並列処理を階層的に組み合わた高速化手法を提案する.粒子法では線形リストを用いてバケット内の粒子の管理を行うことが多いが,粒子の移動に伴い,バケット内の粒子の空間データはメモリ上で非連続になるため,SIMD演算を効果的に行うことができなかった.提案手法では,バケット内の粒子の空間データを動的にAoSoA形式に再配置することにより,SIMD演算による実行時間の短縮を実現した.性能評価では,Intel Xeon Platinum 8358の32コア上において,3次元水柱崩壊問題を取り上げ,提案手法の有効性を確認した.