1H-01
統計的因果推論による数学の学習支援効果の定量的分析
○永井朋子(国際医療福祉大),奥田喬之,中村友哉,佐藤雄一郎,佐藤悠介,金城謙作(工学院大),河村建吾(阪産大),菊田 伸,熊ノ郷直人(工学院大)
工学院大学学習支援センターでは、決定木により個別指導と基礎講座を軸とした学習支援の教育効果の定量的な分析を行っている。一方、統計的因果推論と呼ばれる、データから因果関係を推論する理論が近年注目されている。本研究の目的は統計的因果推論の視点を加え、センター数学科の教育効果を定量化することである。T-learnerと呼ばれる統計的因果推論と機械学習と融合した反事実モデルの枠組みを適用し、個別指導の処置効果を「微分」定期試験の偏差値の向上として推定した。入学時に実施される習熟度調査の偏差値が40以下と50以上で、個別指導の利用により学期末の「微分」定期試験における偏差値の向上が見込まれた。