1E-04
Basic SPN暗号への線形解読法における経路探索を用いた線形近似式の導出
○山田隆行(高知高専)
多くのブロック暗号は,実装コストを効率化するため
同一のラウンド関数を繰り返すSPN(Substitution Permutation Network Structure)構造をもっており,
Basic SPN cipherはその簡単な暗号のひとつである.
ブロック暗号に対する攻撃法のひとつに線形解読法がある.
本論文では,線形解読に必要となる線形近似式の導出を
Basic SPNを用いて行った.
このとき,従来の代数式による導出ではなく,
暗号構成図とS-Boxの偏りを利用して効率良く経路探索を行い,
pilling up-lemmaにより絶対値が十分大きな確率について
最大線形特性確率を求めるというアルゴリズムを考案して
検証実験を行った.
この結果,これまで知られているものより高い確率となる
最大線形特性確率を見つけ出し,その線形近似式を導出する
ことができた.