情報処理学会第85回全国大会 会期:2023年3月2日~4日 会場:電気通信大学

7ZH-02
BERTを用いた刑事裁判例における犯罪構成要件要素の抽出手法について
○中村恒太,阿部太一,西村剛輝,中田己悠,福岡咲歩,須子統太,野村 亮,仲道祐樹,松澤 伸(早大)
刑事裁判例研究では法律専門家が大量の裁判例を読み込み,各犯罪の成立要件(構成要件)に該当する部分を抽出し比較する必要があるが,現状はこの作業を人手で行う必要がある.研究では,刑事裁判例研究の作業効率の改善のために,裁判例から各構成要件に該当する部分を抽出する.抽出は事前学習済みのBERTを用いて各構成要件と裁判例内の文章とのコサイン類似度を計算し,類似度の上位を各構成要件に該当する部分と判断する方法で行う.コサイン類似度を計算する際により典型的な裁判例から平均ベクトルを作成し用いること,抽出部分は各構成要件で重複しないこと,抽出順の変更を行うこと等により,抽出精度の改善が見られた.