7ZG-03
Ice Slush法による腎冷却時の深部温度予測を目的とした熱伝導シミュレーションによる腎実質の熱拡散率推定
○安江亮祐,小枝正直(岡山県大),曲渕敏博,澤田篤郎,濵田彬弘,小林 恭(京大)
現在,腎がんの手術手法としては腎部分切除術が一般的である.
腎部分切除術は,一時的に腎臓の血流を遮断し,出血をコントロールする必要があるため,腎臓の正常部分を残すことができる一方で,阻血時間の長さにより腎機能を低下させる可能性がある.この際に腎臓を冷却(以下,冷阻血)することで術後の腎機能低下を抑えることが知られている.
冷阻血の腎深部温度は20℃程度が最適とされるが,針型熱電対の穿刺という侵襲的手段しか測定方法が存在しない.
したがって本研究では針型熱電対の温度データと3次元非定常熱伝導シミュレーションを比較し熱拡散率を推定することで深部温度を予測する,非侵襲的な深部温度の測定手法を提案する.