情報セキュリティに関する人材は不足しており、サイバーセキュリティ人材の育成が急務である。本研究では、情報セキュリティ技術を競う競技であるCTFを、情報セキュリティ教育で活用するためのアプローチを検討していくことにある。本稿では、CTFが持つメリットを活かし、若者を対象とした情報セキュリティ教育に用いるために、出題者の意図（解答者に身に付けてほしい知識や技術）の伝達に着目したアプローチを検討した。このアプローチは、意図につながるキーワードをタグとして付記すること、挑戦した後に解説動画を通して、出題者の意図を伝えるというものである。小規模ではあるが、CTFを用いた学習を行い、アンケート調査をした結果、提案するアプローチがCTFによる情報セキュリティ教育において活用できる可能性を確認した。