情報処理学会第85回全国大会 会期:2023年3月2日~4日 会場:電気通信大学

6ZB-04
遅延相関を考慮した低段密植栽培トマト向け灌水制御の検討
○足立 量,峰野博史(静岡大)
近年,農業従事者の高齢化や新規就農者の減少によって高品質な果実を栽培する技術の喪失が懸念されている.高糖度トマト栽培のような高度栽培は,熟練農家の植物に対する経験と勘によって確立される.これをICTによって自動化して再現する研究が進められている.既存研究では,高糖度トマトを栽培する水ストレス栽培において最も重要な灌水管理を,カメラ画像から算出した葉の萎れのOptical Flowを用いて植物体内水分を推定することで自動化している.本研究では,既存研究の手法に加え,灌水と葉の萎れの間に存在する植物体内水分の移動によるタイムラグ,遅延相関を考慮した推定を行い,より植物体内水分の推移に忠実な灌水制御を実現する.