情報処理学会第85回全国大会 会期:2023年3月2日~4日 会場:電気通信大学

6H-01
読みやすい書体と読み書き状況の関係 - ウェブ調査に基づく分析
○朱 心茹(東工大)
書体は文字のデザインであり、書体の読みやすさは文字情報の読みやすさに影響を与える要素の一つである。読み書き困難を持つ人にとっては、書体の調整によってその困難がある程度軽減されることがあることが経験的に知られている。また、これまでの研究から、読み書き困難の症状によって読みやすい書体が異なる可能性が示唆されている。しかし、読みやすい書体の特徴と読み書き状況の関係はいまだ明らかになっていない。本研究では、企業共同プロジェクト「じぶんフォント」のウェブサイト上で、書体の一対比較実験と回答者の読み書き状況の調査を行った。この実験と調査で収集された約5000件の回答を分析することで、読み書き状況に対応した読みやすい書体の傾向を一定程度明らかにすることができた。