6E-03
医療機関における機械翻訳(MT)の使用-指針・ガイドラインの国際比較
○本村裕美子(東大)
近年、外国人患者受入れ環境整備に向けた様々な施策が実施されており、医療機関における「機械翻訳」(MT)の導入が増加している。訳文品質に関する懸念が残る中で、本邦では使用に関する明確なガイドラインの整備が十分ではない。そこで、MT導入に関する海外の指針・ガイドラインを調査し本邦の実情と比較した。その結果、本邦では、言語・状況別の使い分けに関する具体的な指針、誤訳に関わる潜在的なリスクに対する認識と対応策、MTの品質管理体制が不十分であると言える。MTの訳文の安全性と信頼性の判定基準を設け、具体的なリスク管理体制を整備し、継続的に品質をモニタリングしていく体制が必要だと考えられる。