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東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う宮城県産食品の放射線汚染の実態分析-10年間にわたる放射線測定データに基づく推移から-
○岡野悠太郎(東北大),石森秀彦,後藤靖弘(小さき花 市民の放射線測定室),河村和徳(東北大)
2011年3月に発生した東日本大震災に伴い,東京電力福島第一原子力発電所に重大な事故が引き起こされた.それにより放射線が放出され,東日本17都県において生産される食品の放射線汚染が引き起こされた.放射線は目に見えない被害ということもあり,2020年時点においても放射線に関して復興を実感した国民の割合は33%に留まった.一方で,放射線量を測定することによって,その食品が安全か否かを判断できる.そこで本研究では,人々の不安の解消のための一環として,宮城県産食品の放射線測定データを用いて,震災後11年間をかけてほとんどの食品の放射線量が安全な数値まで減少してきたことを示した.