情報処理学会第85回全国大会 会期:2023年3月2日~4日 会場:電気通信大学

6C-06
MRI検査で取得される複数の画像を用いた深層学習による微小病変識別手法の開発
○山口達也,石原正樹,烏谷あゆ,岡 礼華,羽染 祐,宮崎信浩,武部浩明,馬場孝之(富士通),中村優子,檜垣 徹,前田章吾,粟井和夫(広島大)
造影剤投与後、複数のタイミングにおいて撮影を行うDynamic Contrast Enhanced MRI(DCE-MRI)は、造影剤の体内動態を可視化することによって、病変の有無だけでなく、良性や悪性などの識別も可能となる有用な撮影方法である。しかし、DCE-MRIを用いた診断においては、複数の画像を同時に比較しながら判定を行うため、特に微小な病変の識別には知識と経験が求められ画像診断専門医の業務負荷となっている。明らかな良性病変を除外できれば、精密検査やフォローアップを不確定病変に限定でき、専門医の業務負荷や患者の身体的負荷の軽減につながる。本研究では、DCE-MRIで取得される複数画像の特徴を統合し、病変を識別する手法を開発、肝病変の良性識別においてその有用性を確認した。