情報処理学会第85回全国大会 会期:2023年3月2日~4日 会場:電気通信大学

6C-03
単色X線CT画像によるシスプラチンの薬物動態の可視化
○永山二歩,藤井啓輔,川浦稚代,松島 秀,今井國治(名大),遠地志太(大阪大学医学部附属病院),塚本一輝(藤田医科大学病院),坂下佳歩(名大)
シスプラチンは多剤併用を初めとして様々ながんの治療法に適用されている。特に、肝動脈化学塞栓療法ではカテーテルを介して、直接、腫瘍に薬剤を投与するため、高い奏功性が期待できる。しかし、薬剤が腫瘍内でどのような分布になっているかについては定かではなく、これを把握することは臨床上重要である。本研究では、デュアルエナジーCTを使用すれば、シスプラチンの可視化が可能ではないかと言う視点からin-silico解析を実施した。この解析では肝臓内に肝細胞がんを埋め込んだ腹部数値ファントムを使用し、薬物動態は2-コンパートメントモデルを用いて推定した。その結果、単色X線画像であれば、可視化できることを示唆した。