情報処理学会第85回全国大会 会期:2023年3月2日~4日 会場:電気通信大学

6A-04
GPT-2を用いた人々の一日の移動軌跡の生成
○藤本祥二,石川 温(金沢学院大),水野貴之(NII)
日本の地域グリッドコード JIS X0,410 で分割された地理空間に対して、SentencePieceによるトークン化を適用し、個々の日々の軌跡をトークン時系列に変換する新しい方法を提案する。さらに、トークン時系列を深層学習自然言語モデルGPT-2で学習させることで、高精度な個々の日々の軌跡の生成器を構築する。モデルによって生成された個々の日ごとの軌跡は、1)軌跡の1時間毎の移動距離の分布は対数関数に従うファットテイルを持つ、2)移動距離の自己相関関数は短時間記憶を示す、3)長距離移動では1時間の移動方向に正の自己相関が存在する、4)個々の軌跡において最終位置は初期位置の近くになることが多い、5)人の拡散は移動の時間スケールによって変化する、等の5つの現実的な特性を再現している。