5X-07
日本刀製作工程の折り返し鍛錬を模した鍛え肌のプロシージャル生成
○田中ひとみ,中本啓子,小池崇文(法大)
日本刀は,鋼を叩きのばして切り込みを入れ半分に折り畳む工程を繰り返す,折り返し鍛錬を経て製作される.鍛え肌は,折り返し鍛錬により形成された鋼の層が,表面に現れることでできる模様である.折り返す方向や回数を変更すると,異なる模様を生み出す.本研究では,折り返し鍛錬前の小さな鋼の積み上げを高さ場として表し,切り込みを入れる工程は高さ場の面積の2分割で,半分に折りたたむ工程は分割した2つの高さ場の加算で,叩きのばす工程は高さ場の正規化で模倣し,鍛え肌をプロシージャルに生成する.実際の日本刀製作時と同様に,繰り返しの中で分割方向を変えることにより,種類の異なる鍛え肌が生成されることを確認した.