情報処理学会第85回全国大会 会期:2023年3月2日~4日 会場:電気通信大学

5J-02
疎行列を対象とした共役勾配法におけるマルチコア/AVX-512による並列処理
○三村卓也,吉田明正(明大)
近年,数値シミュレーションにおいて,偏微分方程式を離散化して大規模な連立一次方程式を解く問題に帰着させることが知られている.問題の中には,疎行列を対象とするものが多く存在し,大規模な行列においては多くの計算時間を要する.このような疎行列の連立一次方程式を高速に解くためには,マルチコアによる並列処理が有効と考えられる.本稿では,疎行列格納方式としてCRSとELLを採用し,C言語実装のCG(Conjugate Gradient)法プログラムにおいて,OpenMP指示文とAVX-512命令を用いた並列プログラムを作成した.Intel Xeon Platinum 8358の32コア上での性能評価の結果,高い実効性能が得られ,提案手法の有効性が確認された.