5F-06
海綿内微生物叢に着目したpH値予測手法の検討
○家入祐也,町田光史,吉江 修,中尾洋一(早大)
海洋資源の持続可能な開発に向けて,海洋環境のモニタリングが求められている.通常,海洋環境の評価は,水温やpH値などの環境データや指標動物の有無によって行われる.魚類など遊泳性の生物は移動できるため,海洋環境を定点観測するための指標動物には適さない.そこで我々は,非遊泳性の付着性生物種である海綿を新たに指標動物として海洋環境を多角的に把握する試みに取り組んでいる.本研究では,海綿内の微生物叢に着目し,海洋環境データの重要な要素のひとつであるpH値を予測することの可能性を議論する.そして,pH値を変化させた統制実験下における海綿内微生物叢の違いに着目した分析によって,pH値予測手法を検討した.