5F-03
NDBサンプリングデータセットに基づく高齢者における精神疾患の薬剤使用に関する網羅的研究
○石井一夫(公立諏訪東京理科大),吉永泰周,坂上竜資(福岡歯科大),小路純央,野原正一郎,野原 夢,森川 渚,福本義弘(久留米大)
高齢者は、せん妄、抑うつ、認知障害、睡眠障害など様々な精神障害を患っていることが多い。特に、抗うつ薬、睡眠薬、抗不安薬、抗精神病薬などの多種の向精神薬を処方され、ポリファーマシー(多種薬剤投与)の状態に至り、ADL(日常生活動作)やQOL(生活の質)を悪化させる。近年、地域包括ケアシステムの推進により、在宅医療を受ける高齢者の増加が見込まれる。本研究では、NDBサンプリングデータセットをもちいて、このような医薬品の在宅供給を受けた高齢者の向精神薬と他の医薬品の処方状況を調査することにより、高齢者の医薬品使用状況を把握することを試みた。その結果、このような在宅医療を受ける高齢者は、せん妄、認知症など認知障害が顕著に多いことを認めたので、報告する。