5B-01
Masked Autoencoding による触覚と固有受容感覚の経験を通した身体近傍空間の認識
○野口 渉,飯塚博幸,山本雅人(北大)
本論文では空間に関する事前知識をもたない神経回路網が,触覚と固有受容感覚の経験を通して空間認識を獲得するモデルを提案する.とくに多数の局所的な触覚入力および対応する固有受容感覚を統合することで身体近傍空間の内的なマップを構成する能力に着目する.神経回路網モデルとして,自己注意機構により複数の観測情報を統合するTransformerを用い,入力の一部を欠損させた上で再構築するMasked Autoencodingにより固有受容感覚に対応する触覚の予測学習を行う.シミュレーション上のアームロボットの触覚・固有受容感覚での学習の結果,モデル内部に身体近傍の空間座標と触覚の対応を表す空間マップが構成されることを示した.