情報処理学会第85回全国大会 会期:2023年3月2日~4日 会場:電気通信大学

5A-01
深層学習を用いた検出器間相関による信号検出法の改良と重力波データへの適用
○南雲彩花(BSNアイネット),中平勝子(長岡技科大),田中貴浩(京大)
本研究では,重力波データ解析を想定し,振幅や振動数が滑らかに変化する信号をノイズに埋もれたデータから抽出する手法を確立する.信号雑音比と波形パラメータ(中心周波数・振動数変化率・中心時刻・時間幅)を深層学習モデルにより推定し,推定値の複数検出器間の一致の程度を指標とした閾値を定め信号候補の抽出を行う.誤検出発生頻度の低減による検出限界改善を目指し,損失関数の選定の工夫や,信号雑音比に基づくカリキュラム学習などの様々な試行を行い,それらの有効性を検証する.さらに,ノイズが非ガウス性を持つ実観測データにも適用し,誤検出発生頻度と検出限界が実際にどれだけ改善されるかを示す.