情報処理学会第85回全国大会 会期:2023年3月2日~4日 会場:電気通信大学

4ZG-02
振動と温度のマルチモーダルディスプレイを用いた皮膚の触覚感覚の評価
○野澤朋広,澤田秀之(早大)
人間は皮膚を通して振動、温度、痛みなどの複数の触覚感覚を知覚することができる。本研究では、人間が振動を知覚する際の皮膚の温度による影響に着目した。我々がこれまでに提案してきた形状記憶合金を用いた触覚ディスプレイを基に、ペルチェ素子と合わせて皮膚表面の温度を変化させることのできるマルチモーダルディスプレイを構築し、これを用いてユーザ実験を実施した。いくつかの周波数において、提示する温度を変化させた際に感じられる振動の強さについて評価を試みた。その結果、皮膚の振動の感度は体温に近い状態が最も高いことや、振動の感度の皮膚温度依存性は周波数によって異なることが分かった。